10年ほど前にすべての遊具をなくしました。
ひろい園庭は、こどもたちを見守るように立っている大きなせんだんの樹と、中央にある“土のトンネル”が特徴的です。
どんぐり、山桃、モミジの樹…庭にはたくさんの樹が植わり、季節ごとにきれいな花が咲き、かわいい実をつけます。
ほかにもたくさんの“自然素材”がいっぱいあります。
こどもたちは、あそびのなかでつくったものを次の日も続けてつくったり、生きものを探したり、気に入った石をかくしたり…。
この園庭でたくさんの時間をすごし、成長していきます。
もぐし海のこども園のこどもたちは泥んこあそびが大好き。
「泥だらけになっていいよ」。「どれだけ汚しても大丈夫だよ」。
先生たちは、みんなにいつもそう話しています。
泥だんごをいくつもつくったり、おままごとをしたり、
時には絵の具のようにして、大きな絵を描いてみたり。
泥んこ遊びのやりかたはいつも無限大!
自分たちで考えて工夫してあそび、創造する力を育てていきます。
ウミガメが産卵にくるほどきれいな茂串白浜海水浴場。
もぐし海のこども園は、この美しい海まで車で約5分。
もぐしで生まれ育った園長先生が、みんなの海の先生です。
夏になると何度も海水浴に出かけていますが、
園では1年をとおして海とのふれあいを大事にしています。
好奇心旺盛なこどもたちは“磯遊び”や貝殻ひろいに夢中に。
大きな潮だまりを探して、その中に入って、
小さな魚やカニ、ヤドカリなどの海の生き物を探します。
こどもたちは1年中、ほとんどはだしで過ごします。
室内はもちろん、園庭も思い切りはだしでかけまわります。
「はだし保育」は五感の発達に大きな影響を与えると言われています。冷たさ、熱さ、凸凹など、足裏にさまざまな刺激が加わることで、足の機能がはぐくまれるため。
また、はだしに加えて、なるべく薄着でいることも大事にしています。
丈夫な体になること、感受性の豊かな大人になってほしいこと。
ずっと変わらない園の願いです。
「一緒に食べるとおいしいね」の気持ちを大事にしながら、
先生も、こどもたちも、みんなで楽しく食べることを大切にしています。
20年以上園の食事を担当している調理の先生が、
こどもたちの健康と「噛む力」をつけることを意識しながら、
栄養バランスを考えたごはんを毎日つくってくれています。
園のそばにある自家菜園の野菜を使うこともおおく、
散歩ついでに収穫に出かけて、畑でそのままガブリ、なんてことも!
食べることの大切さ、感謝する心を育みます。
もぐし海のこども園では、リトミックを教えたり、言語を教えたりすることはありません。
指導や誘導をするという考えではなく、
こどもたちが見つけたあそびや成長を手助けするイメージです。
大切なのは、一人ひとりに共感してあげること。
そして、“その子のまま”をしっかり受け止めてあげること。
何よりもその子がその子らしくいられる園であることを大事にします。
全身をフルにつかった園庭での外遊びと同様に、
指先や手、頭をつかう室内での時間も大事にしています。
絵本の読み聞かせ、わらべうた遊び、造形活動などを行いますが、
なかでも、とくに大事にしているのは、絵を生かした保育。
園庭でのあそびが深まっていくと、絵がみるみる変わります。
大胆な色使いやダイナミックな筆圧で、「自分らしさ」を表現するように。
外遊びの記録は体験としてのこりますが、
こどもたちが描いた絵画は、記録としてのこるのも特徴です。
自由に、大胆に、何枚でも。自由に表現する喜びを分かち合います。